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政令指定都市の国民健康保険料 完全比較【2026年度】

国民健康保険料は、住んでいる市区町村によって金額が変わります。 しかも変わるのは料率だけではありません。世帯ごとにかかる「平等割」を採用している市と、していない市があるため、賦課の方式そのものが違います。率だけを並べても高い安いは判断できません。

そこで、年収400万円・単身・40歳という同じ条件で全市を試算しました。 結果、最も高い大阪市が年471,209円、最も安い福岡市が年349,124円。同じ年収でも年122,085円(1.35倍)の差があります。

市区町村ごとの国保料率を横断的にまとめた公的資料は存在しません。各市が個別に告示するのみです。 このページは全20政令指定都市のうち19市について、 公式ページを1件ずつ確認して作成しました。各行に確認元のURLを付けています。

確認日:2026-10-15 / 出典:各市の公式ウェブサイト(表内にリンク)

同条件で試算した年間保険料ランキング

年収400万円・単身・40歳(給与収入4,000,000円・介護分あり)で、医療分+後期高齢者支援金分+介護分+子ども・子育て支援金分を合計した年額です。 参考までに、政令市ではない東京23区は同じ条件で年388,006円です。

順位市年間保険料最安との差賦課方式
1大阪市大阪府471,209円+122,085円所得割+均等割+平等割
2堺市大阪府471,209円+122,085円所得割+均等割+平等割
3北九州市福岡県437,017円+87,893円所得割+均等割+平等割
4広島市広島県419,630円+70,506円所得割+均等割+平等割
5神戸市兵庫県412,747円+63,623円所得割+均等割+平等割
6仙台市宮城県411,871円+62,747円所得割+均等割+平等割
7名古屋市愛知県410,791円+61,667円所得割+均等割(平等割なし)
8札幌市北海道406,407円+57,283円所得割+均等割+平等割
9川崎市神奈川県405,599円+56,475円所得割+均等割(平等割なし)
10横浜市神奈川県401,449円+52,325円所得割+均等割(平等割なし)
11京都市京都府394,826円+45,702円所得割+均等割+平等割
12千葉市千葉県388,982円+39,858円所得割+均等割+平等割
13熊本市熊本県381,783円+32,659円所得割+均等割+平等割
14さいたま市埼玉県378,900円+29,776円所得割+均等割(平等割なし)
15新潟市新潟県374,991円+25,867円所得割+均等割+平等割
16相模原市神奈川県368,289円+19,165円所得割+均等割+平等割
17静岡市静岡県366,403円+17,279円所得割+均等割+平等割
18浜松市静岡県356,974円+7,850円所得割+均等割+平等割
19福岡市福岡県349,124円—所得割+均等割+平等割

調べて分かったこと

医療分の所得割率は 5.58%〜9.5% と1.7倍の開き

最も低い福岡市が5.58%、最も高い大阪市が9.5%。 所得が上がるほどこの差はそのまま金額差になります。 年収600万円なら所得割だけで年15万円以上の違いが出ます。

均等割は 14,700円〜50,591円 と3.4倍の開き

加入者1人あたり定額でかかる医療分の均等割は、新潟市の14,700円に対し名古屋市は50,591円。 均等割は人数に比例するため、世帯人数が多いほど市による差が拡大します。 4人世帯なら医療分の均等割だけで年14万円以上の違いになります。

平等割を採用していない市が4市ある

さいたま市、横浜市、川崎市、名古屋市は世帯ごとの平等割を採用せず、均等割に寄せています。 このため単身世帯には相対的に不利、多人数世帯には有利という傾向が出ます。 名古屋市の均等割が突出して高いのは、平等割の分を均等割に振り替えているためです。 率だけを比べても実額が分からないのはこれが理由です。

大阪府だけは府内で料率が統一されている

大阪市と堺市の料率が完全に一致しているのは偶然ではなく、 大阪府が令和6年度から府内全市町村で保険料率を統一しているためです。 同じ所得・世帯構成なら府内のどこに住んでも同額になります。 他の道府県では市町村ごとに料率が異なります。

「保険料」の市と「保険税」の市がある

さいたま市と相模原市は国民健康保険「税」として賦課しています。 負担額の考え方は同じですが、時効や滞納処分の扱いが地方税法に従う点が異なります。

区分別の料率一覧(19市)

市医療分後期高齢者支援金分介護分(40〜64歳)子ども・子育て支援金分出典
所得割均等割平等割所得割均等割平等割所得割均等割平等割所得割均等割※平等割
札幌市8.61%20,55032,5402.56%6,33010,0102.33%6,0207,5500.29%1,1001,000公式 ↗
仙台市7.96%27,85026,7003%10,4109,9802.44%9,4407,0700.27%1,010900公式 ↗
さいたま市7.64%43,300—2.73%14,900—2.37%16,100—0.26%1,700—公式 ↗子ども分 ↗
千葉市7.21%23,28026,6402.85%8,88010,3202.57%16,560—0.31%1,800—公式 ↗
横浜市8.33%40,870—2.62%13,380—2.84%16,200—0.34%1,770—公式 ↗子ども分 ↗
川崎市8.26%43,261—2.89%15,306—2.67%15,828—0.32%1,742—公式 ↗
相模原市6.75%29,00018,0002.78%11,5007,0002.32%12,0006,0000.28%1,360800公式 ↗
新潟市7.4%14,70019,2003.1%7,2009,0002.5%14,100—0.27%1,600—公式 ↗
静岡市6.73%29,40020,9002.57%10,5007,9002.33%18,400—0.28%1,800—公式 ↗
浜松市7.2%25,00022,0002.35%11,0008,0001.9%14,500—0.33%2,000—公式 ↗
名古屋市8.83%50,591—2.58%15,784—2.34%16,120—0.26%1,863—公式 ↗
京都市7.94%30,08017,9302.66%10,3606,1802.51%11,0905,3700.28%1,170660公式 ↗
大阪市9.5%34,99033,9083.06%11,19110,8452.6%18,682—0.28%1,841—公式 ↗
堺市9.5%34,99033,9083.06%11,19110,8452.6%18,682—0.28%1,841—公式 ↗子ども分 ↗
神戸市7.38%33,70021,8002.97%13,5108,7402.78%13,9706,8800.26%1,330830公式 ↗
広島市8.18%31,22830,4032.64%10,34210,0692.52%10,4437,8600.27%1,1281,044公式 ↗
北九州市8.31%23,20026,4003.4%9,72011,0602.9%9,5508,2200.28%9301,000公式 ↗子ども分 ↗
福岡市5.58%19,80718,6643.14%10,4419,8382.61%10,1607,7510.28%1,039911公式 ↗子ども分 ↗
熊本市6.34%28,40018,1002.98%13,3008,5002.94%20,300—0.25%1,700—公式 ↗

所得割は賦課基準額(前年の総所得金額等 − 基礎控除43万円)に対する率、均等割は加入者1人あたりの年額、平等割は1世帯あたりの年額です。 賦課限度額は医療分67万円(大阪府は66万円)・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円。 ※子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳以上の加入者1人あたりの実額です。18歳未満の均等割は全市で全額軽減され、 その分を「18歳以上均等割」として18歳以上の加入者が負担します。市によって「均等割+18歳以上均等割」と分けて書くか合算で書くかが違うため、 ここでは合算額に揃えました(市ごとの表記は数値にカーソルを合わせると表示されます)。

子ども分の注記:新潟市…18歳未満の扱いは本文に明記がないが、公式の計算例(44歳・38歳・12歳の3人世帯)で子ども分の均等割を「1,600円×2人」としており、18歳未満を除いている。神戸市…市の呼称は「子育て分」。 熊本市は料率表上の均等割を1,600円としつつ、賦課額は18歳以上1,700円と明記しているため1,700円を採りました。

調査方法と、このデータの限界

  1. 市区町村ごとの国保料率を横断的にまとめた公的資料が存在しないことを確認しました。厚生労働省の国民健康保険実態調査は事後の統計であり、料率一覧ではありません。
  2. 全20政令指定都市それぞれの公式サイトで、令和8年度の保険料率を掲載しているページを個別に参照しました。第三者のまとめサイトは出典に使っていません。
  3. 所得割率・均等割額・平等割額・賦課限度額を、その市自身の記述から読み取りました。
  4. 2026-10-15 に全市のページを再確認し、医療分・支援金分・介護分が初回(2026-09-04)の値と全件一致することを確かめたうえで、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分を追加しました。
  5. 比較のためのモデル世帯の保険料は、上の料率から計算したものです(各市の公表額ではありません)。計算式は所得割+均等割+平等割で、賦課限度額を上回る場合は限度額としています。

収録できなかった市:岡山市(公式サイトが料率(%)を公表しておらず、年間保険料の目安表と試算用 Excel のみのため)。 推測で数値を埋めることはしていません。

限界:料率は毎年度の告示で変わります。上の表は2026-10-15時点で各公式ページに掲載されていた令和8年度の内容です。 また実際の保険料には低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割減額、 年度途中の加入・脱退による月割などが反映されるため、モデル試算とは異なります。 正確な額は市区町村から届く決定通知書でご確認ください。

誤りにお気づきの場合はお問い合わせからご指摘ください。確認のうえ修正し、更新日に反映します。

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この記事について

執筆
コーイチTaximo 運営者。国税庁・総務省・厚生労働省などの一次情報を読み解き、計算ツールと解説記事に落とし込んでいます。税理士等の国家資格は保有していません。
最終更新
2026-10-15

内容の誤りにお気づきの場合はお問い合わせからご指摘ください。確認のうえ修正し、最終更新日に反映します。 編集方針は運営者情報に記載しています。

※ 本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・保険相談ではありません。