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給与から引かれる保険料と子ども・子育て支援金
会社員が加入する社会保険は健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険(40〜64歳)の4種類。これに令和8年4月分(5月の給与天引き)から子ども・子育て支援金が加わりました。いずれも「標準報酬月額 × 料率」と賞与への同率課金で決まり、健康保険と厚生年金は労使折半(会社と従業員で半分ずつ)、雇用保険は会社の方が多く負担します。給与天引きされるため意識しづらいですが、自己負担だけで年収の約15%にあたる大きな出費です。 下表は1つの保険ごとに「全体料率」と「自己負担分」を並べたものです(出典:協会けんぽ「保険料額表」、日本年金機構「厚生年金保険の保険料」)。
| 保険の種類 | 全体料率 | 自己負担分 |
|---|---|---|
| 健康保険(協会けんぽ全国平均) | 9.9% | 4.95% |
| 厚生年金(全国一律) | 18.3% | 9.15% |
| 雇用保険(一般事業) | 1.35%(会社0.85%) | 0.5% |
| 介護保険(40〜64歳・全国一律) | 1.62% | 0.81% |
| 子ども・子育て支援金(令和8年4月分〜・全国一律) | 0.23% | 0.115% |
ポイントは標準報酬月額の上限(キャップ)です。健康保険は139万円(第50等級)、厚生年金は65万円(第32等級)で頭打ちになるため、これを超える高収入帯では保険料が一定額で止まります。
月収が上がると負担はどう増える?
上の料率を月収別に当てはめると、自己負担の月額目安は次のようになります。月収70万円帯で伸びが鈍るのは、厚生年金がキャップに達するためです。
| 月収(額面) | 自己負担の月額目安 |
|---|---|
| 20万円(年収240万円) | 約2.9万円 |
| 30万円 | 約4.4万円 |
| 50万円 | 約7.4万円 |
| 70万円(厚生年金キャップ) | 約9.8万円 |
月収20万円の内訳は健康保険約1万円・厚生年金約1.8万円・雇用保険約1,000円・子ども・子育て支援金230円。賞与にも同じ料率がかかります。年収500万円(賞与なし・月約41.7万円)なら標準報酬月額は41万円(27等級)で、年間の社会保険料(自己負担)は約72.4万円が目安です(料率は令和8年度。40〜64歳は介護保険が加わります)。子ども・子育て支援金は健康保険料と同じ標準報酬月額に0.23%を掛け、会社と半分ずつ負担します(出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」)。
よくある誤解と知っておきたいこと
- 「会社負担分は自分には関係ない」は誤解。健康保険・厚生年金は労使折半なので、会社も従業員とほぼ同額を払っており、人件費全体ではその分まで含めて評価されています。
- 料率は毎年変わる。健康保険料率は毎年3月、雇用保険料率は毎年4月に見直されます。本ツールは協会けんぽの平均値ベースで、組合健保(IT・金融など)は独自料率です。
- パートでも週20時間以上なら加入。従業員数51人以上の企業では、週20時間以上・2か月超見込み・学生でない短時間労働者が社会保険の加入対象です。いわゆる「106万円の壁」だった月額88,000円以上の賃金要件は2026年10月に撤廃され、年収に関係なく加入します(厚生労働省)。
よくある質問
※ 健康保険料率は協会けんぽの全国平均で計算しています。都道府県支部や健康保険組合の料率、4〜6月の給与で決まる実際の標準報酬月額によって、実際の保険料とは異なる場合があります。
🧮関連する計算ツール
この計算の根拠・出典
月給を協会けんぽの保険料額表の等級(健康保険50等級・厚生年金32等級)に当てはめて標準報酬月額を求め、保険料率を乗じて労使折半後の本人負担額を算出します(雇用保険だけは月給そのものに料率を掛けます)。本人負担の端数は、給与から天引きする場合の決まりどおり50銭以下を切り捨て、50銭を超えると切り上げています。料率は協会けんぽ全国平均・令和8年度の値(健康保険9.9%・介護1.62%)に、令和8年4月分から徴収が始まった子ども・子育て支援金0.23%を加えています。賞与は1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に料率を掛け、健康保険・介護・支援金は年度累計573万円、厚生年金は1回150万円が上限です(賞与は年1回の支給として計算)。健康保険料率は都道府県ごとに異なり、健康保険組合の場合は組合独自の料率が適用されます。
- 全国健康保険協会「令和8年度保険料率のお知らせ」
- 全国健康保険協会「令和8年度保険料額表」(標準報酬月額の等級)
- 日本年金機構「保険料額表(令和2年9月分〜)」
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」
- 協会けんぽ「協会けんぽの子ども・子育て支援金率について」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 厚生労働省「雇用保険料率について」