🧱 年収の壁シミュレーション
どの壁が「あなた」に関係するか
「年収の壁」は配偶者や子の働き方によって税金・社会保険料が急に発生し、世帯の手取りが減りやすくなる収入水準のこと。複数の壁が同居していますが、すべてが自分に効くわけではありません。下のフローで、まず自分に関わる壁を絞り込みましょう。
- 勤務先の従業員が51人以上? → はい:106万円から社会保険加入義務/いいえ:106万の壁は対象外で、効くのは130万円の壁。
- 配偶者の扶養に入っている? → はい:130万円で扶養から外れる点に注意/いいえ(単身・共働きで扶養外):社会保険の壁は加入済みのため意味を持たず、住民税100万円・所得税103万円のみ。
- 世帯側で配偶者控除を受けている? → 自分の年収が150万円を超えると控除が縮小し始め、201.6万円で消滅。働き手本人ではなく世帯主側の税に効く壁です。
壁ごとの「誰に・何が起こるか」
各壁は、影響を受ける人も発生する負担も異なります。住民税・所得税は働き手本人、配偶者控除の縮小・消滅は世帯主(配偶者)側に効くのがポイントです。
| 壁 | 影響を受ける人 | 超えると何が起こるか |
|---|---|---|
| 100万円 | 働き手本人 | 住民税が課税開始(市区町村により93〜100万円) |
| 103万円 | 働き手本人 | 所得税が発生。ただし税負担はわずか |
| 106万円 | 本人(従業員51人以上の勤務先) | 社会保険加入義務(月8.8万円以上等の要件あり) |
| 130万円 | 本人(全勤務先共通) | 社会保険に加入し、配偶者の扶養から外れる |
| 150万円 | 世帯主(配偶者)側 | 配偶者特別控除が段階的に縮小し始める |
| 201.6万円 | 世帯主(配偶者)側 | 配偶者特別控除が完全に消滅する |
なお年収103万円を超えても、150万円までは配偶者特別控除が満額維持されるため、世帯主側の控除がいきなり減るわけではありません(出典:国税庁タックスアンサー No.1191)。
よくある誤解:本当に怖いのは「税金」ではなく「社会保険」
「103万円の壁が最大の壁」という思い込みは誤解です。所得税は超えても負担がわずかな一方、影響が大きいのは106万・130万円の社会保険の壁。年収105万円で扶養内のパートが110万円になると社会保険料約16万円が発生し、年収が増えたのに手取りが約11万円減る逆転現象が起きます(年収129万円→140万円でも同様)。手取りを取り戻すには年収160万円程度まで増やす必要があります。
2025-2026年の改正と支援策
2023年10月から「年収の壁・支援強化パッケージ」が運用され、社会保険適用で手取りが目減りする従業員を補う「キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)」が新設されました(時限措置)。さらに2026年10月から従業員51人以上要件の撤廃(中小企業を含む全企業適用)が議論されており、106万の壁の対象者拡大が進む見通しです。本ツールは現行制度ベースの試算で、勤務先が短時間労働者の社保適用事業所かどうかで判定が変わります(出典:厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」)。
よくある質問
一時的に手取りが減る「逆転ゾーン」(106万・130万の壁直後)がありますが、年収160万円以上を目指せれば壁を超えた方が長期的にはお得です。社会保険加入により厚生年金・傷病手当金・出産手当金などの保障も得られます。
106万の壁は従業員51人以上の企業(2024年10月から拡大)で適用される社会保険加入義務(週20時間以上等の条件)。130万の壁は全ての人に適用される配偶者の社会保険扶養基準で、超えると自分で国保・国民年金または勤務先の社会保険に加入が必要になります。
103万円は配偶者控除(満額38万円)の上限、150万円は配偶者特別控除が満額(38万円)受けられる上限です。150万円超〜201万6千円までは段階的に控除が減少。本人側で考えると、103万円までは所得税ゼロ(給与所得控除55万+基礎控除48万)です。
親の扶養から外れ、親の所得税・住民税が増えます(特定扶養控除63万円喪失)。また学生本人にも所得税が発生。ただし「勤労学生控除27万円」を適用すれば本人の所得税は年収130万円までかからなくなります(住民税は124万円まで)。
2025年度税制改正で基礎控除+給与所得控除合計の引上げ(103万円→123万円相当)が検討されています。2026年5月時点では国会審議・施行時期が確定段階。最新の決定事項は国税庁HPまたは厚生労働省の発表をご確認ください。
目安として配偶者の扶養を外れる場合、年収160万円以上であれば社会保険料・税金を引いても手取りで扶養内(130万円未満)より多くなります。106万円〜130万円で社保加入の場合、約年収125万円以上が一つの目安です。
2023年10月から開始された政府の制度で、社会保険加入で手取りが減らないよう、企業がキャリアアップ助成金(最大50万円/人)を活用して手当を支給したり、収入が一時的に130万円を超えても2年連続まで扶養を継続できる事業主証明制度があります。
※ 本計算は概算です。実際の金額とは異なる場合があります。
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