🏛️ 法人化シミュレーション
法人化(マイクロ法人)のしくみ
個人事業主が事業を法人化(多くは合同会社・株式会社)すると、所得税の累進課税(最高55%)から法人税の比例税率(中小法人で実効税率約25〜35%)に切り替わり、所得が高い人ほど税負担を抑えやすくなります。さらに役員報酬を経費にできる、退職金で大きな所得控除が使える、社会保険の家族扶養範囲が広がる、欠損金を10年繰越控除できるなどのメリットがあります。一方で社会保険強制加入・赤字でも均等割7万円〜の固定コストが発生します(出典:国税庁タックスアンサー No.5759「法人税の税率」)。
計算の仕組み・税率
中小法人(資本金1億円以下)の法人税率は所得年800万円以下の部分が15%、800万円超の部分が23.2%。これに地方法人税10.3%、法人住民税(法人税額の約7%+均等割7万円〜)、法人事業税(3.5〜7.0%)、特別法人事業税が加わります。総合した実効税率は所得800万円以下で約25%、超過分で約34%程度。代表者個人としては、会社から支給される役員報酬に対して給与所得控除+所得税・住民税・社会保険料がかかります。
具体例・損益分岐の目安
一般的に事業所得(利益)が800万〜1,000万円超になると法人化が税務メリットを生むと言われます。例えば年商1,500万円・経費500万円・利益1,000万円のフリーランスは個人事業主のままだと所得税+住民税+事業税で約230万円の税負担。法人化して役員報酬600万円・法人留保400万円とすれば、法人税約70万円+個人の所得税・住民税・社会保険約110万円=合計約180万円程度に収まる場合もあります。ただし社会保険料・法人均等割・税理士費用などのランニングコストも考慮が必要です。
2025-2026年の改正点・注意事項
資本金1億円超の大法人を中心に「外形標準課税」の見直しが進行中。法人化のメリットは継続的に利益が出る・所得分散できる・小規模企業共済等の節税策を組み合わせる場合に大きくなります。役員報酬は原則として事業年度の途中で変更できない(定期同額給与)ため、設定額に注意。本ツールは標準的な税率での概算で、特定事業の優遇税制・所得拡大促進税制などは反映していません。
よくある質問
法人税率は所得800万円以下15%・超過部分23.2%と所得税最高45%より低く、高所得者ほど法人化メリットが大きくなります。役員報酬で給与所得控除が使え、家族役員への報酬・退職金、消費税2年免税、社会保険の充実、欠損金10年繰越などのメリットがあります。
一般的に事業所得が500〜700万円を超えると法人化のメリットが出始めます。所得800万円以上で明確に有利と言われます。ただし社会保険料の強制加入(事業主負担増)、設立費用約30万円、税理士費用年30〜50万円、赤字でも法人住民税均等割7万円なども考慮が必要です。
法人税・地方法人税・法人事業税・法人住民税を合計した実効税率は、中小法人(資本金1億円以下)で所得800万円以下:約21〜23%、800万円超:約33〜35%です。大法人は約30〜33%。所得税率45%+住民税10%+社保料の個人事業に比べ、高所得者には明らかに有利です。
原則として事業年度開始から3か月以内に決定し、その期間中は同額を支給する必要があります(定期同額給与)。期中の変更は原則として損金不算入。事前確定届出給与(賞与)を税務署に届け出れば、特定の時期に賞与を出すこともできます。
個人事業と別に資産管理法人等を設立し、社会保険を法人側で最低額に抑え、所得を分散する手法です。社会保険料の節約効果が大きい一方、税務上のリスク(実質一体性の認定)や事務負担増もあるため、専門家のアドバイスを受けた上で慎重に判断すべきです。
株式会社は登録免許税15万円+定款認証5万円+実費約2〜3万円=合計約25万円。合同会社は登録免許税6万円+実費約4万円=合計約10万円。電子定款利用で印紙税4万円が不要になります。設立後の税理士報酬は年30〜80万円が目安です。
社会保険料の事業主負担(給与の約15%)、赤字でも法人住民税均等割7万円〜、税務調査リスク、決算書の公示義務(特例なし)、廃業時の手続き複雑化、事務負担増(複式簿記・税務申告)などがあります。所得規模・将来計画を踏まえた判断が必要です。
※ 本計算は概算です。実際の税額とは異なる場合があります。法人化の判断は税理士にご相談ください。