📈 譲渡所得税 計算シミュレーター
税率を決めるのは「資産の種類」と「保有期間」
譲渡所得税は、土地・建物・株式・ゴルフ会員権・貴金属などの資産を売却して得た利益(譲渡益)に課される税金で、所得税と住民税の合計で表されます。給与所得などとは合算しない分離課税が原則。同じ売却益でも、何を・どれだけ持っていたかで税率が倍近く変わるのがこの税の核心です。基本式は次のとおりで、利益が出なければ課税されず、損失は一定範囲で他の所得や翌年以降と通算できます。
課税譲渡所得=売却額−(取得費+譲渡費用)−特別控除
この課税譲渡所得に、下表の区分別税率を掛けたものが税額です(出典:国税庁タックスアンサー No.1440「譲渡所得(土地や建物を売ったとき)」、No.1463「株式等を譲渡したとき」)。
区分別の税率一覧
| 区分 | 所有期間の判定 | 合計税率 |
|---|---|---|
| 不動産(長期譲渡) | 所有5年超 | 20.315% |
| 不動産(短期譲渡) | 所有5年以下 | 39.63% |
| 上場株式・投資信託 | 保有期間問わず | 20.315% |
税率の内訳は、長期譲渡が所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%、短期譲渡が所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%。上場株式・投資信託は保有期間に関係なく長期と同じ一律20.315%です。
短期と長期で税負担はこれだけ違う
不動産で同じ譲渡所得が出ても、5年を境に税負担はほぼ倍になります。所有期間の判定は売却年の1月1日時点で行うため、「ちょうど5年」のつもりが短期扱いになる取り違えが起こりやすいポイントです。
| 項目 | 短期譲渡 | 長期譲渡 |
|---|---|---|
| 所得税 | 30% | 15% |
| 住民税 | 9% | 5% |
| 復興特別所得税 | 0.63% | 0.315% |
| 合計 | 39.63% | 20.315% |
数字で見るケーススタディ
- 3,000万円で買った自宅マンションを8年後に4,500万円で売却(譲渡費用150万円):譲渡所得=4,500万−(3,000万+150万)=1,350万円。マイホームの3,000万円特別控除を適用すると課税対象は0円となり税額ゼロ。
- 株式を100万円で買い200万円で売却:譲渡益100万円×20.315%=203,150円の税負担。
陥りやすい誤解
- 「取得費は買値だけでよい」は危険:取得費が不明な株式・不動産は売却額の5%を概算取得費として扱うルールがあり、長期保有で取得費を失念しているケースは高額課税につながりやすいので、購入時の契約書・領収書は残しておく。
- 「給与と合算される」は誤り:譲渡所得は分離課税なので、給与所得などとは別計算。利益が出なければ課税されません。
- 「マイホームならいつでも非課税」ではない:3,000万円特別控除は売却益から差し引く仕組みで、控除しきれない残額には課税されます。
2025-2026年に押さえる優遇・延長措置
NISA口座内の譲渡益・配当は非課税のまま(2024年新NISA移行後も継続)。上場株式の譲渡損失は翌年以降3年間繰越控除でき、配当所得とも損益通算できます。空き家を相続して売却する場合の「被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除」は2027年12月末まで延長。本ツールは取得費・譲渡費用を明確に把握していることを前提とした概算で、買換特例・収用等特例などの特殊ケースは反映していません。
よくある質問
上場株式は所得税15.315%(復興特別所得税含む)+住民税5%の合計20.315%です。NISA口座で購入した株式の譲渡益・配当は非課税。特定口座(源泉徴収あり)なら証券会社が自動納税するため確定申告不要、損失繰越や損益通算には確定申告が必要です。
所有期間5年以下は短期譲渡所得(所得税30.63%+住民税9%=合計39.63%)、5年超は長期譲渡所得(所得税15.315%+住民税5%=合計20.315%)です。所有期間は売却年の1月1日時点で判定(例: 2018年12月取得・2024年に売却→所有期間6年で長期)。
自宅(居住用財産)の売却益から3,000万円を控除できる特例。所有期間に関係なく適用可能。配偶者・親族間取引や、3年以内に再適用は不可など要件あり。譲渡所得が3,000万円以下なら税金ゼロになります(国税庁タックスアンサーNo.3302)。
上場株式の譲渡損失は、確定申告すれば3年間繰り越し可能で、翌年以降の株式譲渡益・配当所得と相殺できます。マイホーム売却損も一定の条件下で繰越控除が可能(買換え型・特定居住用型)。ただし暗号資産(仮想通貨)の損失は繰越控除不可です。
雑所得として総合課税となり、給与等と合算して所得税5〜45%+住民税10%=最大55%が課税されます。株式の分離課税20.315%より大幅に不利。年間20万円超の利益(給与所得者)または所得48万円超(その他)で確定申告必要です。
譲渡所得=売却価格 -(取得費+譲渡費用)。不動産は減価償却を反映した取得費を使用。取得費が不明な場合は売却価格の5%(概算取得費)で計算可能(実際の取得費の方が安い場合のみ)。譲渡費用には仲介手数料・印紙税・測量費等が含まれます。
上場株式の配当は20.315%源泉徴収後の受取となります。確定申告すれば総合課税(配当控除あり)または申告分離課税(譲渡損失と通算可能)を選択可能。NISA口座での配当は非課税。配当控除は所得税率5〜33%帯の人に有利な場合があります。
※ 本計算は概算です。株式の取得費が不明な場合は売却額の5%とみなされます。不動産の保有期間判定は売却年1月1日時点で行います。
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